2023年10月に運営を開始した倉庫工場専門物件サイト「にっぽん倉庫」は、
わずか1年足らずで会員登録数1,200社以上、物件登録数は9,500件を超え業界No.1になったメディア。

今回は運営会社である「一般社団法人にっぽん福福」の代表を務める福本浩一さんに起業の背景や会社の強み、今後のビジョンについて話を伺いました。

まずは簡単な自己紹介をお願いします!

こんにちは!倉庫工場専門物件情報サイト「にっぽん倉庫」を運営している、一般社団法人にっぽん福福の代表「福本浩一」と申します。年齢は現在39歳、来年の2月で40歳になります。

家族は子供が3人いて、上の子はもう高校2年生、下の子は小学校3年生で、休日はたまに子供たちを連れて伊勢神宮の方まで遠出をしたりとか、あとは大体横浜で過ごしています。また会社とは別に横浜青年会議所で地域貢献や社会貢献活動をしているので、休日はそっちに時間を割いていることが多いですね。

倉庫工場専門物件サイトを始めたキッカケを教えてください

元々、不動産会社を経営していまして、その時に感じたのが「倉庫や工場の空き物件を探しているお客様が非常に多いな」ということでした。

倉庫や工場ってすごく探しづらいんですよ。弊社に相談にいらっしゃるお客様は100〜200坪規模の倉庫や工場を探している方が多いんです。ただそのような物件の場合、空き情報を発信しないオーナーさんが多い傾向があり情報が表に出てきにくい上、そもそも専門に扱っている会社自体も数える程度しか無い。

なのでお客様が自ら検索エンジンを使って探すのが主流なんですが、そんな状況なので情報があまり出てこないし、もしあったとしてもスピード感が無ければすぐに埋まってしまう。需要はあるのに、情報が届かないために上手く供給されて行かないという状況だったんです。

そういった業界課題を目の当たりにして、これは「不動産会社を経営している中で得たノウハウや人脈を使って解決できないか」と思ったことがキッカケで、2023年3月に一般社団法人福福を立ち上げて、同年10月に倉庫・工場のプラットフォームとして「にっぽん倉庫」の運営を開始するに至りました。

一般社団法人として起業された理由はなんだったのでしょうか?

「ビジネスをしながら、社会貢献にも取り組みたい」という思いがずっとありまして。

横浜青年会議所で活動していく中で、仕事をしながら社会貢献活動も継続していくってすごく難しいなと感じていたんですね。

そんな中で「ソーシャルビジネス」というものに出会ったんです。ソーシャルビジネスっていうのは、ビジネスを通して社会課題解決に取り組むというものなんですけど、そこで「あ、これは僕の目指しているものだな」と。それで今回一般社団法人として会社を立ち上げて、ソーシャルビジネスを本格的に開始しました。

福本さんにとっての社会課題とはなんですか?

僕にとっては日本の「足を引っ張る文化」が社会課題だと考えています。

以前、経営している不動産会社でマンション感発を行った時の話なんですが、本来であれば駐車場にするようなスペースに、地域貢献として子供たちが遊べるような公園を作ったんですね。

そしたら周りから「儲かってるんですね」みたいな嫌味を言われたり、後ろ指を指してくるような人がいて。日本って誰かがせっかく良いことをしても、ひがんだり、足を引っ張るような文化があるじゃないですか。もうちょっとこの文化が、もしそれが偽善だったとしても応援する文化になって行くと、日本がもっと良くなると思っています。

弊社ではそのキッカケ作りとして、サイトを見るだけでも1円、会員登録してくれたら100円、そして成約時には契約手数料の2割が社会貢献団体への寄付に回り、お客様名義で広報されるようにしています。お客様が倉庫・工場を探す手順の中で、自然と出るお金の中で寄付が生まれるような環境作りを行うことで、今まで興味が無かった人が社会貢献に興味を持つキッカケになればと。

今の日本の文化は社会貢献に対して「偽善」や「売名行為」という見方をされることも多いので、私たちの取り組みを通して「社会貢献を応援する文化」にしたいと思っています。私たちの思いに共感してくださる方も多く、運営開始から1年未満ですが、多くのご支援をいただいている状況です。

1年経たずにここまでサイトを大きくされた、御社の強みは何だと思われますか?

①物件数とスピード感

なんと言っても、掲載物件数が多いことと掲載スピードの速さですね。現在は東京・千葉・埼玉・神奈川の一都三県の倉庫・工場を取り扱っていて、物件数がNo.1になってきています。弊社では毎日新しい物件情報を掲載しているので、サイトを見ていただければ今ある情報はほぼ検索できてしまう、という状況です。

また冒頭にもお話しましたが、オーナーさんによっては空き情報を発信していないので、こちらから問い合わせないと情報が入って来ない場合もあります。

弊社ではその土地ごとに根付いたオーナーさんや倉庫の情報を持っている会社さんについても分かっているので、もし掲載物件でお客様の条件に合わない場合はそういった所と連絡を取って、一般には出てこない物件をお探しするということもしますし、物件が出てきた時にはすぐにお客様に連絡する環境を作っています。

「探しづらい」と言われている倉庫や工場において、情報量やスピード感は非常に重要ですので、これは弊社の非常に大きな強みです。

②物件掲載料・査定費用全て無料

弊社では倉庫や工場を売りたい・貸したいというお客様のご支援もしています。一般的には物件情報を掲載するには掲載料がかかることがほとんどですが、オーナー様・管理会社様から直接、弊社のサイトに掲載させていただく場合には掲載料をいただきません。

また、賃料や売買金額が未定の場合には無料で査定を行っておりますし、すでに募集賃料や売却金額がお決まりの場合には、最短当日に掲載を開始することが可能です。弊社の特性上、倉庫や工場を探しているお客様からの閲覧が非常に多いので、ターゲット層に素早く・ダイレクトにお客様の物件情報を提供できることも強みだと思っています。

③リースバック事業を展開

弊社では倉庫・工場専門のリースバックを行っています。リースバックというのは、所有されている倉庫や工場を不動産事業者に売却し、その後は売却先に賃料を支払うことで変わらず使い続けることができる仕組みです。

リースバックをすることで、まとまった資金を得ることができたり、建物にかかる修繕費や固定資産税などの費用が不要になったり、今までと同様に営業できるといったメリットがあるんですね。

例えば現状、金融機関の融資が難しかったり、借り入れの返済に悩まれているような場合って廃業を考える方も多いと思うんですが、リースバックという方法で解消できるケースもある。弊社は倉庫・工場の物件情報を掲載するだけではなくて、さまざまな方法でお客様の支援を行っています。

最後に、今後のビジョンについて教えてください!

まずはお客様にとって「探しやすいサイト」にするっていうのを一番に考えています。

お客様の中には賃貸物件だけではなくて、売買物件も視野に入れて探しているという方も多いんですね。現状としては、新着物件は全てお知らせする形を取っているのですが、今後は賃貸と売買の両方に対応しつつ、お客様の希望を叶えた物件だけをお知らせできるような仕組みにすることで「お客様にとって見やすいサイト」にしていきたいと思っています。

また社会貢献という分野で言えば「年間寄付1億円」を目標に掲げていて、3年後には2,000万円、10年後には1億円を達成したいと考えています。そのためには、より多くのお客様との繋がりが必要になる訳ですが、ぱんどらさんと連携することで、その可能性が広がると思っていて。

御社の加盟倉庫さんの中でも、移転先を探しているけど希望に合う物件が見つからないという方がいらっしゃると思うので、そういった企業様への情報提供はもちろんのこと、収益率や生産性向上という視点で御社から倉庫移転を提案する場合には、弊社がその倉庫さんにマッチする物件を提供する。

そうすることで、倉庫選びを含めた売上改善のトータルサポートを行う、今まで以上に価値のあるプラットフォームが出来る可能性があると思っています。

本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!