ネットショップの商品登録とは、具体的に何をしていくのでしょうか。
単純に商品の情報を登録していくというだけの作業に思えるかもしれませんが、「商品を多くのユーザーの目に留まるようにする」「より魅力的にみせる」という工夫をしています。
ネットショップの商品登録の手順とポイントについて、理解しておきましょう。
さらにネットショップの商品登録を外注する際のメリットやデメリット、良い外注先の選び方についてもまとめました。
ネットショップ商品登録の手順
ネットショップで商品を登録していく際の手順を確認していきましょう。
- 商品データを登録する
- 商品画像の加工と登録
- カテゴリーやキーワードの登録
- 公開設定
商品データを登録する
商品登録とは、サイトやモールに合わせて、商品画像や説明文といった基本情報を登録する行程を指します。
まずは商品に関する基本的データを登録していきます。
- 商品名
- 販売価格
- 説明文
- 容量やサイズ
- 在庫数
- 商品画像
- 商品スペック
サイトやモールの特性により、メーカー名やキャッチコピー、JANコードなどを掲載できる場合があります。
ユーザーが実物を見ての買い物ができないので、正確な商品情報を、より詳しく記載するといいでしょう。
商品画像の加工と登録
ユーザーの印象を左右する、商品画像の加工と登録を行います。
ECサイトのガイドラインに合わせて、リサイズや画像の調整などをしていきます。
自社で写真撮影をする方法だけでなく、メーカーから商品画像を取り寄せて商品画像として登録する場合があります。
商品画像を取り寄せる方法は撮影の時間や手間を短縮できますが、自社で撮影をする方がより商品の魅力を伝えられるでしょう。
カテゴリーやキーワードの登録
商品ごとにカテゴリーやキーワードを登録していきます。
カテゴリーやキーワードを適切に設定しておくと、そこから興味のあるユーザーが商品を見つけてくれる場合があります。
ひとつひとつの商品ごとに丁寧に行い、ユーザーが検索した時にヒットしやすいよう工夫してください。
「鞄」「バッグ」「かばん」というように、ユーザーがどう検索するかをしっかりイメージするのが大切です。
公開設定
最後に公開設定を行います。
「掲載内容に誤字や脱字はないか」「レイアウトが崩れていないか」といった、最終的なチェックをしていきます。
誤字脱字やレイアウトの乱れがあると、ユーザーからの信頼性が失われてしまうかもしれません。
直接接客ができないネットショップだからこそ、丁寧に情報を発信できるように意識しましょう。
ネットショップ商品登録のポイント
商品登録のちょっとしたポイントを抑えておけば、ユーザーからの支持が集まり、人気ショップになるかもしれません。
ネットショップの商品登録のポイントについて、まとめました。
- ユーザー目線で商品情報を掲載する
- 商品が魅力的に見える画像
- 表示速度を早くする
- SEOのキーワード選び
ユーザー目線で商品情報を掲載する
商品登録をする時の基本として、ユーザー目線での商品登録を意識します。
ユーザーとして商品を購入する際に、どんな情報が知りたいかをイメージしてみましょう。
商品を購入して得られるベネフィットやメリットだけでなく、デメリットも隠さずに説明文に記載しておきましょう。
デメリットを伝えておくと返品やクレームを減らせますし、ネットショップとしての信頼性が高まります。
短い文章で伝えなくてはいけませんので、一目で特徴が伝わりやすい画像やキャッチコピーが重要です。
商品の情報を全く持っていない相手に、どう伝えていくかをじっくり考えてみましょう。
商品が魅力的に見える画像
ネットショップにおいて、画像の印象は売上を左右する大きなアイテムとなります。
魅力的な写真を掲載して購買意欲を高めるのはもちろん、フォントを統一するなどしておくとブランディングにもなります。
商品写真の撮影や画像編集だけでなく、画像スキルも高いものが求められる世界です。
実物とかけ離れたような写真写りの良さを追及するのではなく、商品の魅力を引き出し、手元に届いた時にイメージの相違がないような商品写真を目指しましょう。
表示速度を早くする
ネットショップの商品登録では、いかに商品を良くみせて、売上をアップするかという点に意識が向きがちです。
それだけでなく、「快適にサイト内でショッピングできているか」という点も考えてみましょう。
モバイルサイトの読み込みに3秒以上の時間がかかると、
半数以上のユーザーは離脱してしまいます。
商品を圧縮し、表示速度を早くするのも忘れないようにしましょう。
SEOのキーワード選び
ネットショップの商品登録では、SEO対策も必要です。
ユーザーに関心があるキーワード、購買意欲が高いキーワードを選出し、説明文や見出しに自然に散りばめておきます。
検索結果の上位を狙えるキーワードで対策をしておくと、
商品が多くの人の目に留まるようになり、売上もアップしていくでしょう。
SEO対策をするにはキーワード選びが重要なので、狙うべきキーワードを早めに選出しておきましょう。
ネットショップ商品登録の課題
ネットショップで商品登録をしていく際の課題として、以下の3点が挙げられます。
- 社内のリソースが不足する
- スタッフによって商品登録品質に差がでる
- 実物のイメージに合わせられるか
社内のリソースが不足する
商品登録は知識や経験が必要ですし、多くの商品を取り扱うとなると負担の大きな作業となります。
商品登録をしたら確認作業も必要であり、間違えるとクレームや返品対応に追われる可能性があります。
多くのリソースが必要になりますので、スタッフに負担がかかり疲弊してしまうかもしれません。
スタッフによって商品登録品質に差がでる
担当スタッフが変わると、商品登録品質に差が出てしまう場合があります。
社内できちんとオペレーションができていれば問題ないかもしれませんが、教育に時間をかけられないと商品登録の品質に差が出て、売上に影響します。
教育を徹底するためにはリソースが必要であり、余裕がない企業は商品登録作業の属人化が問題になっていくでしょう。
実物のイメージに合わせられるか
実物を手にとれないネットショップでは、実物のイメージをどれだけ正確に伝えられるかが大切なポイントになります。
難しいのが色合いや素材感で、光の具合や写りによって画像の仕上がりが異なります。
素材感を伝えたい場合は、近くに寄った写真を載せるなど、具体的に伝えられる1枚をプラスするといいでしょう。
またイメージについては口コミから引用するなどすると、ユーザーに雰囲気が伝わりやすいです。
ネットショップ商品登録を外注するメリット
社内でネットショップの商品登録をしていくと、リソース不足などの問題があります。
そのため外注するというのも、選択肢のひとつとなります。
ネットショップの商品登録を外注するメリットは、以下のようになります。
- 多くのECサイトに対応できる
- クオリティが統一され向上する
- コア業務に専念できる
- ファンを増やせる
多くのECサイトに対応できる
モール系のショップに出品する場合は、それぞれのECサイトに対応しなくてはいけません。
Amazonや楽天、Yahoo!など幅広いECサイトに出品していこうとなると、それぞれのECサイトでの登録方法を覚えていく必要があります。
しかし外注してしまえば、これらの手間がかからず、スムーズに多くのECサイトに出品できるようになります。
複数のECサイトで販売すれば、多くのユーザーの目に留まるようになります。
クオリティが統一され向上する
社内で商品登録をしていこうとすると、担当スタッフにより商品登録の品質に差が出る可能性がありますが、外注すればクオリティは統一されます。
外注業者は、画像作成やセールスライティング、SEOの知識を保有しています。
ターゲットユーザーに合わせた戦略で、ネットショップへの流入を増やしていきます。
また外注していると社内での欠勤などにも左右されず、安定したネットショップ運営が可能になります。
コア業務に専念できる
商品登録を外注する大きなメリットが、コア業務に専念できるようになるという点です。
リソースに余裕が生まれるようになりますので、商品開発やマーケティング戦略といった業務に時間を割けるようになります。
ネットショップの運営だけでなく、これらのコア業務にどれだけリソースを割けたかが、企業の明暗を分けるといっても過言ではないでしょう。
リソースに余裕があると、トラブルや不足の事態が起きたとしても冷静に対処できます。
ファンを増やせる
ネットショップの商品登録を外注にすると、サイトの構造整理やモバイル対応、ユーザビリティの向上といった専門的な施策がほどこされます。
商品を販売するだけでなくデータ分析ができれば、将来的な商品開発に活かすことも可能でしょう。
商品の良し悪しだけでなく、ネットショップとしての快適さなどで、ファンを獲得していけるようになります。
ファンが増えると売上が安定し、さらに良い商品を生み出していけるような好循環が生まれていきます。
ネットショップ商品登録を外注するデメリット
ネットショップの商品登録を外注するのは、メリットだけでなくデメリットもあります。
- 費用がかかる
- 商品理解が浅い
- 商品登録のノウハウが蓄積されない
費用がかかる
外部に委託するので、当然外注コストがかかってきます。
登録が必要な商品数に応じてというわけでなく、外注する業務範囲によっても費用が変わってきます。
どの範囲まで外注するべきなのか、現在の取り扱い商品数や社内のリソースによって検討していくべきでしょう。
コスト面だけを重視して安い業者を選んでしまうと、クオリティが期待したレベルまで達しないという失敗がありますので注意しましょう。
商品理解が浅い
外注業者は、商品登録や複数のECサイトへの対応といったスキルやノウハウを保有しています。
しかし商品に対する知識は、理解が浅いと感じてしまう場面がでてくるかもしれません。
商品の説明に関して伝えたい内容があれば事前に伝えておく、または説明文だけは社内で作成する、という対処方法があります。
コミュニケーションを密にとりながら、丁寧に商品説明文を作成していきましょう。
商品登録のノウハウが蓄積されない
ネットショップの商品登録を外注すると、すぐにクオリティの高い状態で出品できるのがメリットです。
しかし外注先に全てを任せっきりでいると、何年ネットショップを運営したとしても社内にノウハウが蓄積されないという状態になってしまいます。
将来的に社内で商品登録をしていきたい場合は、ノウハウを共有してくれる外注先を選び、人材育成をしていけるといいでしょう。
ネットショップ商品登録の外注先を選ぶポイント
ネットショップの商品登録をしてくれる外注先を選ぶ際には、こちらの4つのポイントを意識してみましょう。
- 繁忙期に対応できるか
- 複数のECサイトに対応できるか
- アフターフォローの手厚さで選ぶ
繁忙期やキャンペーン、セールといったスケジュールの対応が可能かどうか確認してみましょう。
商品の在庫に合わせて柔軟なやり取りができる外注先だと、理想的です。
対応できるECサイトの種類が多いと、現在は使っていなくても将来的に出店したいと思ったタイミングで柔軟に対応してもらえます。
アフターフォローとしては、商品登録後に売上データから戦略の提案をしてくれたり、改善提案をしてくれる業者があります。
業者によってできる範囲が異なりますので、事前にチェックしておくようにしましょう。
ネットショップの商品登録にはスキルが必要
ネットショップに商品を登録するのは、ただ単純に商品情報を入力していくだけではありません。
よりユーザーの目に留まりやすく、より売上をアップさせるためには、多くのスキルやノウハウが必要になります。
画像のクオリティやフォントの統一といった目に見える部分だけでなく、SEO対策も自然にほどこしながら、商品登録を行っていかなければいけません。
社内で全ての業務を行うとリソースが足りなくなってしまいますので、外注するという選択肢も考えていくといいでしょう。
業務範囲や商品数によって費用が変動しますので、「どこまで外注すべきか」「何をしてもらいたいのか」という目的を明確にして、外注先を探していきましょう。